サドルステッチとは、1本の糸の両端に2本の針を付け、同時に表裏から刺して縫い合わせる手法です。(図では縫い方がわかりやすいように針別にA,Bとしています。)サドルとは鞍のことで、鞍を作るときに使われてきた頑丈な縫い方です。職人の手作業でしか縫えないのでミシン縫いに比べるとはるかに手間がかかり、超一流ブランド品以外ではめったに目にすることはありません。(高級ブランドバッグの価格が高い理由の一つです。)
ミシン縫いの場合は上糸は上面、下糸は下面のみを縫っていき、ひとたびステッチが切れると、連鎖的に縫い目がほどけてしまいます。しかしサドルステッチの場合は、二本の針で両側から8の字を描くように交差して縫われていくので、もし片方の糸が切れてしまっても、もう一方の糸がしっかり縫われた状態を保ち、縫い目が解けません。
IMAGÉNIQUEカメラストラップの金具取付け部分ではさらに往復2重縫いして強度を極めています。